歯のメンテナンス

将来まで自分の歯を残すためには
予防が大切です

痛くなる前に歯科医院を受診し、虫歯や歯周病の早期発見・早期治療する事が、ロングスパンで見たときに自身の身体的・精神的・経済的な負担を大きく取り除くことにつながります。治療中心から、予防中心の付き合い方を。

将来まで自分の歯を残すためには予防が大切です

将来まで自分の歯を残すためには予防が大切です

将来まで自分の歯を残すためには予防が大切です

将来まで自分の歯を残すためには予防が大切です

目次

治療よりも予防が大事

治療よりも予防が大事

「まあ歯が痛くなったら行くか…」という方が多いかもしれません。しかし痛くなってからでは、歯を削ったり失ったりする道しか残されていない可能性があります。自分の歯を減らすことは、日常生活に大きな支障をきたしてしまいます。痛くなる前に、定期健診を受けながらお口のトラブルを少しでも減らす予防歯科について、ぜひ知ってください。

予防歯科とは

予防歯科とは

予防歯科は、虫歯や歯周病により痛みを自覚してから歯科医院を訪れて治療するのではなく、定期的に検診を受けてお口のトラブルを防ぐことを目的にしています。歯が痛くなってからでは治療時に大きな痛みをともなうことがありますが、定期健診を受けていれば、たとえ虫歯や歯周病の兆候が見られたとしても、簡単な治療で済む場合が多いです。

残念ながら、毎日丁寧に歯みがきをしているつもりでも、虫歯になってしまうことがあります。それは、家庭での歯みがきでは処理できない汚れが原因。予防歯科では専用の器具を使って、普段の口腔内ケアでは取りきれなかったプラーク(歯垢)や歯石を落とすことができます。定期的に歯科医院で口腔内環境を点検してもらい、健康を保ちましょう。

クオリティオブライフ

クオリティオブライフ

「クオリティオブライフ(Quality Of Life:QOL)」とは生活の質のことを指します。虫歯や歯周病によって歯を失ってしまうと、単に食事の不便さを感じるだけにとどまらず、QOLまで低下させてしまいます。

例えば、抜けた歯の空間を埋めようと隣の歯が動いてしまい、咬み合わせが悪くなります。すると、顎関節症になる可能性が高まります。また、残った歯への負担が大きくなり、他の歯まで痛めてしまうリスクも。さらに、食事の際にしっかり咬まずに飲み込んでしまい消化器官に負担をかけたり、咬む力が弱まると脳に刺激を与える力も弱まり、認知症になりやすくなったり、歯が抜けた部分から空気が漏れ、発音に支障をきたしたりすることもあります。

自分の歯を失くしてしまうと、日常生活さえまともに送れなくなってしまうことになりかねません。年をとっても自分の歯を残すことがどれほど大事かお分かりいただけたでしょうか。QOLの高い生活を送るためには、予防歯科を軽視は出来ません。

予防のメリット

定期健診を受けながら虫歯や歯周病を予防すると、次のようなメリットを得ることができます。

メリット1
治療時の痛みの軽減

定期健診を受けて見つかった初期の虫歯であれば、大がかりな治療にならずに済みます。早期発見・早期治療であれば、治療時の痛みもその分少なくなります。

メリット2
見た目がきれい

予防歯科により、歯に付着した汚れや着色を取り除いて、きれいな歯を保てます。また、虫歯や歯周病の予防をすると歯を失うリスクも減るため、見た目の印象も変わらずに済みます。

メリット3
歯以外の病気の予防

お口のトラブルを放っておくと、虫歯や歯周病だけでなく全身に影響を及ぼすことがあります。

例えば、歯周病により糖尿病を悪化させたり、心筋梗塞や脳梗塞に関わったりすることもあります。また、高齢者に多く見られる誤嚥性肺炎の原因は歯周病菌であるともいわれています。

メリット4
経済的な負担の軽減

定期健診にはもちろん費用はかかりますが、虫歯や歯周病の治療費に比べると断然少なく済みます。治療の場合、費用だけでなく通院する時間や回数も増えてしまいます。

また、お口のトラブルの予防は全身の病気を予防することにつながるため、結果的に歯以外の治療費も抑えられます。

予防歯科メニュー

当院では、予防歯科のメニューとして下記の治療・指導をご提供します。

PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)

PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)

専門器具を使って歯をクリーニングします。普段の歯みがきだけでは、落ちにくい汚れを除去して、虫歯や歯周病を予防します。

スケーリング

スケーリング

普段の歯みがきで歯垢や歯石を落とすことは非常に難しいです。超音波スケーラーを使用して、歯と歯の隙間や歯ぐきの溝の汚れを取り除きます。

歯みがき指導

歯みがき指導

毎日間違ったやり方で歯みがきをしていては、効果がありません。そのため、当院では患者様に合った歯みがきの仕方をアドバイスしております。

歯ぎしり・食いしばり対策:ナイトガード

歯ぎしり・食いしばり対策:ナイトガード

歯ぎしりや食いしばりが続くと、歯は削れてしまいます。ナイトガードを装着することで、歯が削られてしまうことを防ぐのです。

ナイトガードについて、ご関心のある方はお気軽にご相談ください。

ナイトガードのメンテナンス

ナイトガードのメンテナンス

ナイトガードは水で洗い流したり、専用の洗浄剤で洗ったりする必要があります。また、使用しているうちに、ナイトガードがすり減ってくるため定期的なメイテナンスも必要です。当院では、ナイトガードの洗浄方法・取扱方法のアドバイスやメンテナンスのご案内もしております。

Pick Up!─生涯を通したメンテナンスの重要性──

生涯を通した理想的な口腔内環境のために(予防と生涯医療費やリスクの関係性とは)

生涯を通した理想的な口腔内環境のために(予防と生涯医療費やリスクの関係性とは)

厚生労働省の公表によれば、2018年度の生涯医療費(一生にかかる医療費)は平均2,700万円です。このうち70歳以上にかかる医療費が全体の50%を占めています。予防歯科を通して虫歯や歯周病を予防すれば、全身の健康も保てます。病気にかかりにくくすることは、ひいては生涯医療費を節約することにもつながるのです。

8020運動

8020運動

8020(ハチマルニイマル)運動という言葉を聞いたことはありますか? 厚生労働省と日本歯科医師会が推進している「80歳になっても自分の歯を20本以上維持しよう」というスローガンです。自分の歯が20本以上あれば、食事をおいしく食べられるといわれており、高いQOLを保てます。

スウェーデンの歯科事情

スウェーデンの歯科事情

スウェーデンは予防歯科先進国として有名です。かつては、日本のように歯が痛くなってからの「治療」を重視していましたが、1970年代に「予防歯科」に重点を置く国家プロジェクトが推進されました。

その結果、スウェーデンでは80代のお年寄りに残っている歯の平均数が21.2本というデータがあります。一方日本は2017年に厚生労働省から公表された統計によると、平均13.0本。スウェーデンとは大きな差があります。さらに、スウェーデンの歯科定期健診の受診率は全国民の80%といわれている反面、日本は10%未満という低水準です。

これらのデータは、予防歯科がいかに重要であるかを物語っています。また定期健診を受ければ、そのたびにご自分の歯の状況を点検でき、ご自宅でも歯ブラシの選び方やみがき方などのセルフチェックができる良いきっかけになるでしょう。

プラークと呼ばれる歯垢は歯ブラシではなかなか落とすことは難しく、歯科医院のサポートが必要です。プラークを取り除くことが、お口のトラブルを防ぐ近道となるのです。

お口は体の玄関です。お口のトラブルを防ぐと、わたしたちの心や体の健康につながります。人生を健やかに過ごすために、歯科医院での定期健診を受けてみませんか?

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